南丹の家 House in Nantan

Nantan-city Kyoto 2014 build a house

南丹の家 京都府南丹市 2015 新築 

 

 

『チープな材料でもグッドデザインを目指して』

 


既成概念を捨てて

 

長年アトリエボンドに住宅を依頼したいと言って下さっていたクライアント様の住まいをデザインさせて頂きました。最初は土地探しから。京都府の中丹と言われる、南北に長い京都府のちょうど真ん中辺りで土地を探されていましたが、なかなか良い場所が見つからず、ようやく見つけた土地はなんと『原野』。宅地ではありませんでした。用途を変更し宅地にしたものの産業廃棄物が放置されていて、それを撤去するところからのスタート。

 

しかしそれだけではなく、敷地の南側(向かい側)には廃墟の様な、ある種放置された建物があり、せっかくの眺望を邪魔します。しかしそれでも明るく開放的な空間を望まれるクライアント様のために提案したのが、南側に大きな壁を作り南側の眺望を諦めるというものでした。その代わりその壁との間に隙間(ま:間)を作り、そこから光と風を取り込んで開放的な空間を提案させて頂きました。その隙間が路地となり、上部からは光が、隙間のスリットには行使を設けて風が入る様にデザインしました。

 

また内部はお子さんが自由に遊んでも気にしなくていい様にベニヤを全面に使うことで、手垢や傷が気にならない。そういう仕様を選択。ビニールクロスは手垢や汚れで黒ずみがちですが、ベニヤは時間が経てばツヤが出て馴染んで来ます。そういう楽しみを選んで頂きました。

 

またトップライトを設けて更に明かりを取り入れ、風が抜ける様になりました。南側の眺望はなくなりましたが、それ以外の部分で風景を切り取る様な窓を設け、その分風と光は十分に入り込みます。

 

一見閉鎖的なデザインですが、非常に開放感のある明るい住まいとなりました。既成概念から開放されることで、身も心も開放的な住まいとなりました。




南丹の家(京都府南丹市)
木造2階建住宅 在来工法


1階床面積:000㎡(00坪)
2階床面積:000㎡(00坪)
延床面積:000㎡(00坪)

 

設計・監理:設計事務所アトリエボンド
施工:児島工務店