Green Base House in Koushi (Kumamoto) 2018 Build a house
Green Base 熊本県合志市 2018 新築
家族を守る緑の基地
熊本県合志市の中心地から外れた緑の多い小さな集落での新築住宅の計画。元々熊本地震前にご相談頂き、計画中に被災され工事と同時に熊本では職人不足、工事が依頼出来ない、進まないという状況に陥りましたが、幸い引き受けて下さる工務店も見つかり、遅れにおくれましたが、何とか無事お引渡しが完了しました。
敷地の目の前には城址があり、緑の綺麗な丘陵が印象的な場所。最初に訪れた時から気持ち良い風の流れる場所で、敷地の前に城址、背後に竹林と非常に贅沢なロケーションです。元々林業に携わられているクライアントは、プライベートでも木を愛し、アウトドアの活動にも積極的。小さいお子様がいらっしゃるので、敷地めいっぱい遊べるように、常に家と外が繋がっているような住まいのご要望頂きました。
そこでこちらから提案させて頂いたのが、『Green Base』という『家族を守る緑の基地』を意味しますが、元々城があり敷地周辺も風が流れるような丘陵地で流線型の地形のため、その敷地に吹く風の流れを住まいの形にしました。その形を活かし2階のベランダは、お城の『鉄砲狭間(てっぽうはざま)』のような大屋根と下屋の隙間に開口部を設け、建物の形状に馴染むようにデザインしました。
施主の要望により、床材はアトリエボンドオリジナルの栗の床材。お風呂の天井と壁はこれもオリジナルで作っている椹(さわら)の壁・天井材を使い、小さなお子様ともゆったり入れるような広さで作りました。アウトドアがお好きなご家族なので、外で遊んで汚れても外から直接お風呂に入れます。
お城は無くなりましたが、これからこの住まいが末永く家族と地域を見守る役目を果たし、もしかするとまた起こるかも知れない震災に負けない強く安全な家族の基地であり続けることを願っています。
Green Base 合志の家 (熊本県合志市)
木造2階建住宅 在来工法
1階床面積: 91.09㎡ (27.55坪)
2階床面積: 35.61㎡ (10.77坪)
延床面積 :126.70㎡ (38.32坪)
設計・監理:設計事務所アトリエボンド
施工:東田工務店
材料:栗の床材 (ボンド)